退職金について
退職金の相場は?
老後資金-公的年金の金額が厚生年金のご夫婦で3500~4000万円は必要ということでしたが、
老後資金を退職金でと考えている方も多いでしょう。
ここでちょっと気になる退職金の相場をご紹介しておきましょう。
厚生労働省が平成20年1月1日現在の状況を調査した「平成20年就労条件総合調査結果の概況」によると、平成19年1年間における勤続35年以上の定年退職者の退職給付額は
- 大学卒(管理・事務・技術職) 2335万円
- 高校卒(管理・事務・技術職) 2001万円
- 高校卒(現業職) 1693万円
- 中学卒(現業職) 1479万円
- 大学卒 1225万円
- 高校卒 1130.1万円
で、前出の退職金額とは1000万円以上の差があります。
退職金制度も廃止されたりといった企業も増えているようです。ご自分の退職金についても少し調べておきましょう。
退職金の使い道は?
ではもらった退職金をみなさんはどう使っているのでしょうか?
支給直後は、約5割の人が「貯蓄」し、「投資運用」「消費」「ローンの返済」は、それぞれ15~16%程度となり、最初から「運用」にも一定金額を回そうと考えていることがわかりました。さらに、定年後の生活全体で尋ねてみると、「貯蓄」は約4割まで減り、逆に「消費」の比率が約3割強まで上がります。また「投資」に回すお金が直後より微増し、「ローン返済」が減ります。
退職金を投資運用したいと回答した人の運用内容では、男性は「株式取引(70.4%)」「投資信託(57.0%)」「定期預金(45.9%)」の順でしたが、女性は「定期預金(58.4%)」がトップで、「株式取引(50.6%)」「投資信託(48.3%)」となり、退職金の使い道は、女性のほうがやや安定志向に見えますが、女性も2位の「株取引」が50%以上となっており、団塊世代は全体的に株式取引に興味があることが明らかになりました。
今後のお金の使い道としては、「国内旅行(63.3%)」「趣味(63.1%)」「海外旅行(57.5%)」がトップ3でした。また「薄型テレビなどの家電(49.8%)」や「リフォーム(46.0%)」にも関心が高く、男性は「車(43.5%)」、女性は「エンタテインメント(40.7%)」も高い数値となっています。
男女共に関心の高い「国内旅行」と「海外旅行」ですが、具体的には国内は「北海道(79.7%)」と「沖縄(67.5%)」、海外は「ヨーロッパ(84.6%)」に圧倒的な人気のあることがわかりました。定年退職を迎え、お金と時間に余裕がでてきたからこそ、のんびりと国内のリゾート地、そして音楽や映画を通じて若い頃から憧れていたヨーロッパが、これから訪ねてみたい旅行先として選ばれるのでしょう。
退職金にも税金が!!
退職金についても頭に入れておいていただきたいことがあります。それは税金のこと
退職金と言えば結構な金額、これに税金が!!!と聞けばちょっと動揺しますよね。。。
しかし、退職金には税金がかかりますが、かなり優遇された税制度となっています。 他の所得と合算されない分離課税です。 退職金にかかる税金は「所得税」と「住民税」です。源泉徴収されます
□退職金の課税対象
退職金にかかる税金は全額ではありません。
退職金所得控除と2分の1課税が適用され、退職所得が決まります。
そして、この退職所得に対して課税が行われます。
1.退職金所得控除
・勤続年数20年以下・・・40万円×(勤続年数)
・勤続年数20年超・・・800万円+{70万円×(勤続年数-20年)}
上記の金額が退職金の所得控除です。
最低80万円の控除がありますので、80万円以下は税金がかかりません。
勤続年数の端数は、たとえ1日でも働いていれば1年となります。
また、障害者になったことが退職の直接の原因である場合は100万円加算されます。
2.2分の1課税
退職金の金額から、1.の退職金所得控除の金額を引き、
出た金額の2分の1の金額が課税対象となる退職所得です。
上記のふたつをあわせて計算すると退職所得(課税対象金額)=(退職金-退職所得控除額)×2分の1となります。
例えば、大学を卒業して22歳から60歳まで勤続38年、退職金が2000万円の方の場合
1.の勤続年数20年超・・・800万円+{70万円×(勤続年数-20年)}なので、800万円+(70*18)=800万+1260万円=2060万円で控除額が上回るので課税対象にはなりませんが、退職金が3000万円の場合、3000万円-2060万円=940万円。
2.の1の金額の1/2ということで、940万円*1/2=470万円この470万円が退職所得金額になります。
退職金の税率は?
所得税と住民税の計算をしてみましょう。
□退職金にかかる「所得税」です
所得税の税率表
| 退職所得金額 | 税率 | 控除額 |
| 1,000円~195万以下 | 5% | 97,500円 |
| 195万円~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円以上 | 40% | 2,796,000円 |
先ほどの例だと
470万円*20%-427500円=940000-427500=512500円 512500円が所得税です
□退職金にかかる「住民税」
退職所得金額に、以下の住民税がかかります。
区市町村民税額=退職所得金額×6%×0.9
都道府県民税額=退職所得金額×4%×0.9
先ほどの例だと
470万円*6%*0.9=253800
470万円*4%*0.9=169200
ということで、住民税423000円ということです。
3000万円-所得税512500円-住民税423000円=2906万4500円が退職金として支給されます。
普通の会社の場合、「退職所得の受給に関する申告書」を提出して、所得税・住民税が退職金から天引きされるので、確定申告の必要はありません。しかし、「退職所得の受給に関する申告書」を提出しない場合は、退職金に対して20%の所得税が天引きされることになるので必ず確定申告で払いすぎないように気をつけましょう
