個人年金保険で税金対策
個人年金保険の一つのメリットとして節税というのがありましたが、個人年金保険と税金との関係をまとめておきましょう
個人年金保険と年末調整
サラリーマンの方なら毎年年末調整のの保険料控除の欄で、一般の生命保険料控除とは別枠で個人年金保険料控除があるのをご存じだと思います。個人年金控除とは、民間の個人年金をかけている場合に、年金保険料を控除できるというものです。生命保険控除と個人年金控除をフル活用すれば、年間10万円の所得税節税になるわけです。住民税を考えると軽く10万円以上の節税になるのです。
ただし、「個人年金保険料税制適格特約」を付加しなければなりません。この特約は保険料はゼロ円ですが、特約を付加するには、次の条件を満たす必要があります:- 年金受取人が契約者または配偶者のいずれか
- 年金受取人は被保険者と同一人
- 保険料払込期間が10年以上(=一時払いは不可)
- 年金の種類が確定年金か有期年金である時は、年金開始日における被保険者の年齢が60歳以上で年金受取期間が10年以上
※終身年金、10年保証期間付終身年金の場合、年金開始日における被保険者の年齢は問わない
事務処理のミスでついていないということもあるようですので、一応加入されて保険証券が届いたら、ちゃんと「個人年金保険料税制適格特約」が付いているか確認はしましょう。
変額個人年金保険の年末調整
変額個人年金保険の保険料については、「個人年金保険料」ではなく、「一般の生命保険料」の対象になるとのことです。変額個人年金保険の場合は、上記の条件を満たしていても年金保険料控除の対象とはなりません。
その他の個人年金保険と税金
個人年金保険も他の生命保険同様、年金を受け取るとき、一時金として受け取る際に税金が掛かってくる場合があります。契約の仕方や金額で税額は大きく変わります。
□年金の契約者と受取人が同じ場合
契約者と年金受取人が同一の場合は雑所得として課税されます。
課税されるといっても受け取る年金全てが所得として見られるわけではなく、支払った保険料は経費として考えられます。
雑所得=年金受取額-必要経費(受け取るためにかかった保険料)
年金の種類によって、必要経費の考え方は異なります。計算式は必要経費=年金額(1年に受け取る年金)×払込保険料の合計/年金の総支給額(見込額)ここでいう、「年金の総支給額」は年金の種類によって異なります。
・終身年金: 年金額×余命年数
※終身年金は、被保険者が亡くなるまで受け取ることができる個人年金保険です。
・保証期間付き終身年金: 年金額×余命年数(もしくは保証期間の年数の長い年数)
・確定年金: 年金額×年金が支払われる期間
※確定年金は何年間受け取るか、契約時に決まっている個人年金保険です。
・有期年金: 年金額×年金が支払われる期間(もしくは余命年数の短い年数)
上記の式を使い必要経費を計算します。
□お金を払う人と、受け取る人が異なる場合
お金を払う人と、受け取る人が異なる場合は、契約者から受取人への贈与ですので「贈与税」の対象となります。先述した通り年金の支払いが開始した時点が贈与になりますから、その年にその後、年金を受け取る権利(年金受給権といいます)を贈与したとみなされて、贈与税がかかってきます。
個人年金保険を贈与の時点で解約した場合の解約払い戻し金相当額か、年金を一時金で受け取れる場合はこの金額がが贈与の対象になります。
以前はこの年金受給権の評価には実際に受け取れる年金に比べて低く評価される法律がありましたが、22年度の法改正ではこの緩和措置がほぼ無くなることになってしまいました。個人年金保険の年金受給権の評価減は、相続税の節税対策として資産家に利用されていましたが、今後は使えなくなってしまいました。
ということから、個人年金保険は、現役世代の個人年金保険料控除の節税には効果がありますが、受け取る場合は、金額・形態など注意しましょう。
個人年金保険で相続対策のところであった、生命保険金を相続で受け取った場合には、法定相続人1人につき500万円の非課税枠があるという点は効果があります。
